2018・1月。 2年ぶりの個展 ( 渋谷・初台 zaroff )

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     Gallery Zaroff 企画
     西牧徹個展(仮)



  ○  会期;2018年1月11日(木)~23日(火);画廊 珈琲 Zaroff(ザロフ)

     〒151-0061 東京都渋谷区初台1-11-9 五差路
     電話: 03-6322-9032

     開廊時間:open 12:30 - close 20:00(画廊), 22:00(喫茶店)
     休廊日:毎週水曜


  〇  ザロフに伺ったのは今月8日(木)のことだった。
     以前より案内状を置かせて戴く件でオーナーの石井さんとは幾度か電話で話したのみで
     お会いするのは初めてだったのだが、さしたる時間も挟まずお誘いを受け、企画展を
     即決して戴けた事には只々感謝するばかりである。

     展示にあたって今回思うところがあり、数点の新作を出し控えようと考えている。
     これは制作時間的に痛いが、やむを得ずのことだろう。良い新作を作ろうと思う。


  〇  とにかく、久しぶりの個展です。御興味のある方は是非、ザロフにお越しください。
     お待ちしております!
     以上、お報せでした。
     というわけで以下は今月のわたくし模様であります。
       







6月〇日

長年世話になっているSさんの家には初めて行ったのだが、所々に草原の残る住宅街で、なぜか美大受験当時の
80年代の小平付近を思い起こさせた。
玄関を入るとすぐそこは眼前が唐突に広がるフローリングの部屋であり、まるで雑多なラボラトリーといった様相だ。

無造作に置かれていた2体のラブドールは見たことのないタイプのリアルかつ精巧なもののようで驚く。
全裸。
しかし、ひどく誇張されたデフォルメに基づいて作られており、ほとんど蜂のようにくびれたウエストにアンバランス
に膨れ上がったバストは一種、畸形のようにも見えたが嗜虐的な衝動が湧き起こるのを抑えきれない。

どういうわけかSさんが姿を消すとやはり気になる。
ためらいつつ傍らに寄ると触れてみて、人体に限りなく近い柔らかさの質感にさらに驚く。
さすがに自立性の運動機能は無いものの、その眼球は動くものを追うようだぞ。

ついその「女体」に手を出し、すっかり酔ってしまった。
激しく抱きしめ、愛撫を繰り返した。
巧妙精緻に作られたそれらは驚くことに部位への愛撫の強弱に、あたかも人間のような反応をするのだ。
使用者の好みを見事なまで反映した反応、すなわち、声の強弱そして万化のセリフ。
過激な誘惑者に翻弄され、酔い、1時間弱ものあいだそのボディーを放すことができなかった。

その後ようやく理性が目覚め、何分かの経過後にS氏が戻ってきたのだが「郵便切手」を指定され、それを〇〇円分
用意できるならば一体譲ってもいいと言う。・・・、という夢から覚めたのが2日前のこと。

近頃、というか殆ど毎夜、記憶の残る夢は奇天烈な悪夢が大半で、夕べなどは御丁寧に悪夢の短編集にうなされる始末。
だが、この日は珍しく「淫夢」それも過激な。
しかし、夢の快楽というのは現実の快楽を遥か凌ぐというのは俺だけだろうか。



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        『湖上の駅』 (2017) 42x59・4     ケント・ボードに鉛筆



「蜂のようにくびれたウエスト」というのは今仕上げ中の絵の少女が夢に反映されたようだな。どうも。
蜂ほどではないにせよ、くびれたウエストを持つ少女は人工的な趣の無表情さでロリポップをくわえ、唇から
溶けたキャンディーを滴らせている、という絵で久しぶりにA2サイズという、自分にしては大判の作品になる。

等身大ではなくとも、向き合える大きさの少女画を描くというのはずっしりとした手応えを感じる。
全背景をムラのない漆黒で塗りつぶすのならば迷いも無いが、今作はそうもゆかない。
描いては遠ざけ、描いては遠ざけの繰り返しで全体のバランスをとるに手間取る。
湖の水平線と小島を描き込むかに迷っている。
や、描こう。






6月16日(金)


店内は広く、天井高く、大きなガラスの自動ドアが開き一歩入ると良い匂いがする。
畳、ゴザなどの井草だ。
もとゴルフ場ゆえに広大と言ってもよい広さのこのホームセンターには、仕事の合間などさしたる目的もなく来るが
おおいなる気分転換になるので好きだ。
しかし今日は敷布団を買いに来た。運び面倒も厄介と思ったが、見て、触って選んだほうがよいと考えて買いに来た。
客はまずいない寝具売り場をざっと見ると、あった。¥2980。わるくないな。
決めた。
しっかし、昔の綿布団と違い軽いなあ。


さて、午後の制作を終えたのが15時。雲行きがあやしい。猫に早目の食事を与え玄関に鍵。

17時の特急に乗ったのだが、まるで俺を濡らすためだけ、というような雨は「玄関→乗車」の間だけであった。
それもいちばんひどい降りの時歩いた。
失敗した小さなビニール傘はあまり役には立たず、雨を履いているような靴になってしまったのが気持ちわるい。
が、やれやれ、腰を下ろした特急。無人の7号車でよく冷えた微糖の缶コーヒーが旨い。

Kと18時に落ち合う。
アトリエサード編集長夫妻との呑み会は昭和遺産と言っても良い老舗の鰻屋だ。
まあ、若いひとはまずいない。
地下へのこの暗い階段を制覇して入店する未知の不安というリスクを背負いたくはない・・・、と普通は考えるだろうな。
(大袈裟かな?)

階段を降りると奥が小さなコの字カウンターであり、狭い通路挟んだ右手が10卓ほどの入れ込みの座敷となっている。
くまなくどこもひどく煤ぼけている。
カウンター上には泥鰌の泳ぐ水槽有り。
(しかし後ほど頼むと品切れだった。皆食べられてしまったらしい)

予約は18時半。しかし店内はもうほぼ満卓。
ここではそれでも一定のデシベルを崩すことのない本当の酒飲みが大半だから、素っ頓狂な声を張り上げたり、やたら手を
はたく調子者はまず、おらん。
心地よいざわめきと、安く旨い鰻の焼ける煙がたなびく天井を見上げることさえ楽しい。

編集長から新しい「エクストラート」を手渡された。
「キム・ディングル」というアメリカのすばらしい女性作家を俺は今回取り上げ記事にした。
自分には描こうと思っても到底無理な大胆で奇抜、そしてコケティッシュなロリータ・アートである。

「あさ開」を飲みつつ鰻の串はやはり旨い。
ここは最強である大井町の鰻屋とは違い串の種類も少ないがそれでも「かぶと、ひれ、きも、一口蒲焼」
タレ、塩いずれもおおいによろしい。(Kがかぶとを好んで食べることができたのには驚いた)
けっして広くはない座敷を切り盛りするのは小柄なおかみさんひとりで、気さくで精力的な接客に感心する。






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☆ 『ジャイブの帝王』という公演広告を朝日新聞に見たのがもう何十年前なんだろうか。
  このひとの声の伸びは変幻自在、伸縮自在のまるで太く強いゴムのようだ。何枚かのLPレコードとCDを持っているが
  久しぶりに調べたらとても魅力的なジャケットの盤を見つけ迷わず買った。
  90年代(と思う)ライブ盤を売ってしまったのが今となっては悔やまれる。







☆ 鉄道を使ったポルノ・ムービー。
  導入部がとても繊細で美しい撮影となっており、先を期待させる高揚感に満ちていた。
  制服姿の彼女もキュートだ。
  コンパートメントでの妖しい表情や誘惑の姿態がとても美しい。

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が、中盤以降の凡庸なポルノシーンに少々がっかり。
ポルノを観てポルノにがっかりというのもおかしな話しだが。。、

先も書いた通り、映画の導入部を思わせるせっかくの高揚感なのだから、欲を言えば少々不気味で
幻想的な列車内の光景などが加味されたエロスが展開されたらいいなあ・・・、という勝手なことを
考えてしまった。 
でも優れた短編ポルノであることは確かなこの映像、残念ながら正確なタイトルは不明。
こういったものがもっと観てみたい。






6月18日 (日)

今までは間違ったルールでのビリヤードだったことを知らされ愕然とする。
というわけで夕方、正式なルールでのゲームをKの解説付きで1時間半ほどやってみた。
お、緊迫感があるな。
初めてなので息詰まる感もあるが、なかなかいいではないの。

しかしここボーリング場の片隅にあるビリヤード台はどんどん台数も減り、どんどん片隅に追いやられるようだな。
ゲームはまだ不慣れなルールにより釈然としない感じなので、もとの「下品」かつ「幼稚」な無知ルールで最後の
ゲームをしめくくったのだが、待てよ?なんだかこっちの「低俗」で「野蛮」で「品格のかけらもない」遊び方のほうが
なんか単純で楽しいかもなあ。
(恥ずかしいので言わないが、おおかたのひとが想像に易いだろう)

今夜は麻婆豆腐をつくった。
なるべく手作りの料理を食べたい、食べさせたいと思っているので今夜の麻婆も「理研」とか「丸美屋」とか「味の素」
とか「ふじっコ」とか「寿がきや」とか「李錦記」とか「成城石井」とかその他のレトルトは使わない。
結果、それら食品会社の美味しさに劣ろうとも。

自画自賛じゃないけれど、まあ味はこんなものでよかろう、と思った矢先、とろみをつける片栗粉がないことに気づく。
しかし、小麦粉があることにも気づく。
これでもしっかりとろみはつくのだからね。
さあ、できあがったところでグレープフルーツ(ルビー)をたっぷり絞ったソルティ・ドッグをつくる。
ウオツカはフランス産、37・5パーセントをきっかり45mlを入れる。
摺りガラスのようになるまで冷凍庫で冷やしたグラスを、もちろんスノースタイルで。
ここで少々アレンジはトニックウォーターを入れ、夏向きのど越しの良さをねらう。

飲みながらアメリカ産90年代人気テレビドラマシリーズを観る。
不思議な話。
数か月もちまちまと観てきたこのシリーズだが、まだまだ先は長いぞ。
新シリーズもできたと伝え聞く。

見終え、麻婆お豆腐はなかなか評判がいいのであった。





 
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☆ 怪奇小説のアンソロジー。
  どこから読んでも楽しめる一冊で『陽気なる魂』 『マーマレードの酒』 『ボルドー行の乗り合い馬車』
  『遭難』 『列車』がに気に入り。特に『列車』はリドル・ストーリとして秀作だろう。

  どんなジャンルでもそうと思うが、読み手のあたまに瞬時に場面を閃かせてしまう達者な文章を書ける
  作家はすばらしい。
  それにしても訳者である西崎憲さんはすごいひとだな。














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にげろばくはつするぞ



                                                                 


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 『カレーライス・2』 【おかわり】  2017 6.7×5cm (ボールペン)



 ☆ 「カレーライス・2」は3点の絵をひとつの額に収める初めての試みで、上の2点で比較的大きめのメインの作品
   を挟むスタイルにしようと思っている。
   
   鉛筆作品とは違い、ボールペンの場合、描き損じは絶対に許されないので緊張と集中を要す。
   まして、この作品はマッチ箱ほどの小ささゆえ手が震える時も多々あり、根気の無い自分としては長時間の作業
   ができず、日にちばかりが経つ一方だ。 いちばん捗るのは酒を飲み終え、寝る前の作業時間。
   この時間は酩酊状態のリラックスによって、なめらかに線を引くことができる。

 
  


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                『ゴールデューム駅』  (2017)  30cm×30cm (鉛筆)

☆  未だ共感してくれるひとがいない「ソファ、クッション」に対するエロス的偏愛を描き続けている。
   今作は小説に登場する鉄道内でのワンシーンで、まだ制作途中なのだが、角型のクッションが暴力的に
   犯されている、という様をもっと過激な表現で描き込めればと考えている。




   

4月12日 (水)

半年ぶりくらいかな?
Kと沖縄へ行った。夕方5時くらいだったか、そんな時間の飛行機に乗って。
羽田に着いて、出発までの1時間弱のあいだ、イートインのある売店でKはちいさなおにぎりセット(3つ入り)
を買い、離発着する飛行機が良く見える大きな窓際のカウンターに座って俺はビールを飲んだ。

しかし、今回の行きの飛行機は随分と揺れたなあ。
そして眼下に街並みが見える時はよいが、果てまで真っ白な雲海が続くと不安を強く感じるのはいつものこと。

那覇に到着したのはすっかり暗くなった8時頃だったろうか。意外な肌寒さだ。

夜は「東大」というおかしな名のおでん屋にゆくのが今回の目的のひとつだった。
だがシャッターが下りている。
「貼り紙」を見ると9時半オープン。ええ?

話しは飛ばし、果たして9時半。
店内はあっというまに満卓になった。
カウンター4席に座敷には5つの卓で座布団は無い。なぜ無いのかはKの説明により納得。

オリオンの生ビールがこんなにも旨いとはね。
島らっきょう、豆腐蓉、ゴーヤの黒糖酢漬け、いずれも味蕾の目覚める旨さに驚いた。
おでんは大根、玉子、野菜、こんにゃくなどが大皿で来た。ここはひとつのタネが大きい。
良く煮込まれているものの、煮崩れせずのしっかりとした大根は湯島の「K」より旨いだろう。
「東大」は関東の味に近い。「K」は関西の味だから比較は愚かしいのだが・・。
泡盛は「咲元」と「国華」。
あればいいなあ、と思った「どなん」「カリー春雨」「ニコニコ太郎」は無く、残念。
(深夜、ひとりで再び訪れたときは豆腐、を頼んだのだが、まあ、その旨さは何にもたとえようがない)

翌日は「制作」のため、Kは別行動をし、俺は佐喜眞美術館へゆくため宜野湾へとバスで向かった。
天気は上々。乗客も殆どいないバスの最後尾を占める。
40分ほどバスに揺られた頃、電話がある。つつがなく制作を終えたKからだった。
美術館で落ち合うことになった。


佐喜眞美術館。
一見、気の利いた豪奢な個人宅にも見えるこの美術館。
ここは大好きな美術館だ。展示というよりはこの美術館を味わうための再訪だった。
無人のカフェでコーヒーを飲む。
誰もいないことを良いことに寝転ぶKを挟んだ大きな窓からは、ゲートボールをする地元の人々が芝生にいた。
そしてのどかで広い空。

首里に戻り、ゆいレールに乗る。(現在、那覇↔首里間のこのモノレールは、首里の先へと延伸工事の最中)
始発なので先頭座席に座れた。良い眺めだ。








中上

☆ 中上健次は初期小説と「異族」くらいしか読んだことがないのだが、この人の存在感とひととなりにいつも興味
   があった。
   この「エレクトラ」はもう、ひとつのドラマと言ってもいいだろう。凄絶なまでの小説構築への熱情と、非凡かつ
   旺盛な作家魂というものを改めて思い知らされた。他の作家は知らないが、書かずには生きておれない、宿命的
   な小説家だったのだなあ。
   殆ど一息で読み終えてしまったという、昨今、稀な読書体験を味わった一冊。




ライアン

☆ いつの日か忘れたが、ひどく落ち込んだ時があった。近頃だ。
  不安に苛まれた時に部屋に流して救われたのがライアン・フランチェスコーニのこの一枚。
  ギター・ソロなのだが、奏でられる「間」が絶妙なギターだ。
  音楽家ではないのでうまく説明はできないが、呼吸がとても楽になる。
  (無論、だからとはいえ、その時の辛さが全て解消されたわけではないが・・・)




サルトル

☆ 横積みになってる本やらCDなどの書架整理をしていたところ、懐かしい本が出てきたので久しぶりに読み返している。
   おもしろい。
   ロカンタンを取り巻く生活描写や日常体験などが、茫洋とした非現実的なものに感じられ(当時、自分はそう
   読み進めていた。)そこここに飲食物の描写が散りばめられているところなども非常に興味深く楽しい。
   「存在」とか「本質」とか「神」とかは考えずに読んでいた。
   というよりそれらを考える頭は今もって無いのだが。

   妖しい狂気すら感じるこの小説はバタイユよりもエロティックかつ夢幻的だな。
   しかし、ノーベル賞を辞退するとは・・・、すごいね。



それもかねてみんなみにきてっかんね。


2016年


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      ☆ アトリエサード刊 『エクストラート』に連載中【toru-nishimaki selection 005】
       はドイツのフォトグラファー、ヴィクトリア・ソロチンスキー。




〇 札幌の個展、図書館、美術館、画廊、そして随分友人、知人に会った。
  中でも図書館にゆく、という習慣というか、齢52にして今更ながら図書館の魅力に開眼したというか・・。
  日記手帳をざっと斜め読みし、簡単な記録抜粋で2016年のブログを締めくくろうと思う。

〇 今までにない大敗を喫した札幌での屈辱は来年2月神保町の画廊での失地回復を誓い、ここでは触れない。
  しかし、久々の北海道は実に楽しかった。
  全体的に2016は連載記事(アトリエサード刊『エクストラート』)の好感触やフランス、エノルマTVへの出演、そして企画展の
  決定など、いくつかの芽は吹いた(小さなことではあるが)。

〇 具体的ではないけれど朧ながらのイメージがある。
  2017年は作品集を制作する予定。
  






● 10月26日 (水)

ケロッピー前田さんとは何年の付き合いになるだろう。阿佐ヶ谷のトークショーで酔ってやじを飛ばしたのがはじめだが
お互い、個展に行き来し、呑み、先日は池袋で開かれた国際的規模である『ミネラルショー』に誘ってもらい会場を歩いた。
そんな前田さんから電話があったのがいつかは忘れた。
経緯は(このこともすっかり忘れていた)3年も前だろうか、随分世話になったフランスのジャーナリストであるアニエス・ジアール
に長いインタビューを受けたものが本国でつい先頃出版されたそうなのだが、それをエノルマのスタッフが読んで俺に会いたい
と言ったことからだった。


エノルマ


駅まで迎えにゆくとまず飲むことになりスーパーへ買い物。
選んだ肴はすべて刺身だ。
鮪、イカ、帆立、しめ鯖・・、と、俺はここで大好物である鯨刺しを発見。
しかし「問題を複雑化するのはやめましょう」と前田さんに言われ笑った。
そうね。鯨だもんな。

帰宅し収録に先立って軽い酒宴が始まると、フランス人ふたりの箸遣いのうまさに驚く。
生魚が大好物というのにもっと驚く。


撮影


数時間を経たのち、収録を終えての記念撮影。
フランスでは12月22日に放映された。



● 12月6日 (火)


府中市美術館へ「藤田嗣治展」を観にゆく。
車で狭山湖、多摩湖を抜ける道は細くしかも急角度で蛇行するので楽ではないが楽しい。
初めて訪れるこの美術館は特筆すべき点は無かった。
しかし、出展作は揃いも良く、九段下の近代美術館のものより面白かった。
図録を買う。

帰宅し、深夜借りておいた映画を観る。
『ライフ・オブ・パイ』
こういった極限ものは大好きだ。


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☆ 『ライフ・オブ・パイ』
   ディズニー的な単純感動ものと思いきや、予想外の奥深さと謎を残す佳作だった。
   まさかこの映画がきっかけで『ポオ』を読むことになるとは。


● 12月14日 (水)


1年ぶりくらいかな。
HPNの会は神保町で。
やはりこの3人会は特別な面白さがある。
醸される雰囲気がいい。
料理は手羽先唐揚げ、鶏と冬野菜の南蛮漬け、鶏天、明太蓮根そして水炊きを。
Kのおみやげの手羽先を買う。
揚げたても旨いが冷めてもこれならば旨いだろうと思い、10本を包んでもらった。



● 12月18日 (日)


最終日ということもありチケット売り場から混み合う行列の「ゴッホとゴーギャン展」は東京都美術館。
思った通りゴーギャンの絵には何の感興もなく殆ど素通りする。
そんな中アドルフ・モンティセリという画家を初めて知る。
ゴッホに因みが深いと言われるこの素晴らしい作家を知ることが出来たのは今展最大の収穫と言えよう。
その異様とも見える厚塗りの技法と暗い色使いに圧倒された。

観覧を終え、浅草へ着いたのはとっぷりと暮れた頃合いだった。
鴨料理と蕎麦の店「つるぎ」は以前より訪れてみたかった浅草の料理屋のひとつなのだが期待を裏切らない
良店であった。
日曜ということもあり、切らした献立が幾つかあったのは仕方がなくそれでも明太子、天婦羅、白うるか
そして鴨しゃぶと頼んだ献立すべてが旨い。蕎麦も無論。

久しぶりのアンヂェラスではやはり梅ダッチコーヒーそしてサヴァラン。
バスで池袋へ帰る。浅草↔池袋間のこの路線は好きだ。



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☆ 「おまつり」「空の雲」なんて素晴らしい詩だろうか。
  聴き込めば聴き込むほどに味わい深い。






● 12月26日 (月)


雑司ヶ谷のピス賢の家にゆくのは何か月ぶりだろうか。
これもご無沙汰の「鬼門会」は今回特別の編成となる。
ピス賢、小峰、光村(友人の写真家)、Kとその友達のD、兵庫(ピス賢の隣人で漫画家)の7人。

Kと西武地下で鶏皮ポン酢、蒲鉾、鯖の燻製、手毬寿司、棒餃子など料理をいくつか買い求め、鬼子母神で光村と落ち合う。
後、曽根宅へ向かう。
狭い六畳一間にひしめき合い、酒を飲み料理を食べながらの談論風発はいいが、ひとが多いとやはり
話しは跳ぶ。
兵庫君がつくってくれた肉じゃががなかなかに旨い。


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☆ ピス賢のシングル小説集の第2弾。
  彼は文章巧者だが正直ブログのほうがおもしろい。
  まあ、これは仕方のないことだろうと思った。



● 12月28日 (水)


長年世話になっている三軒茶屋の画廊『ガルリ・アッシュ』の忘年会が終わり参加者は画廊の壁面に最後のサインをした。
その時の仕上げがしたく、kと共に三軒茶屋へゆく。
これほど大きな壁面画は初めて。
1時間休みなく描く。
鉛筆画的に細部まで、と思ったが無理。
全体的に黒くなっただけだ。ほどほどで終える。
そのあと重富さんのお誘いで3人での忘年会はイアリアと中国、ふたつの国だけの料理がある風変りな店。
しかし旨い。
その後、バーに連れていってもらいズブロッカを飲む。
すっかり御馳走になり帰路につく。


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● 12月30(金)


神保町にゆく。
今年最後の飲み会はアトリエサードの編集長・鈴木夫妻とKとの四人会。
場所は先日HPNで、思いのほかの収穫のあった九州料理の店で。
手羽唐揚げ、馬刺し各種、しゃぶしゃぶなど、締めは雑炊。焼酎は四合壜を二本あけた。

結局前回同様、カラオケとなり始発まで歌う。
住まいの駅に帰り着くと空腹でマックで食べタクシーで帰宅。






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☆ ただ今、平行して読んでる本。
   「極北」は中でも際立った面白さ。



2016年 西牧徹展 『果樹園の狩猟のための9つの小品』



◎ 空はようやく晴れ、海の壮大さに呆ける中オリオンビールは冷たい。
見たことが無かったな。これほどまでにすばらしい海って。
「ここに棲んだら絵なんか描かなくなるだろうな」
生涯訪れることはないだろうと思っていた初めての沖縄にこれほど陶酔するとは思わなかった。

9月の旅行を堪能できたのは故郷を愛するKの綿密なスケジュールのおかげだった。
俺は小学生の頃、楽しい夏休み旅行から帰ると小規模なノイローゼ状態に陥ったことしばしば
なのだが何十年ぶりだろうか。
それが来た。(今は治まったが)

◎ さて、細かな日記は手帳にとどめ、ここでは11月の個展のこと。
N氏がお膳立てしてくれたこの度の個展は、札幌にある「ギャラリー犬養」で開催いたします。
展示を終えたら次の個展からはスタイルを変え、新しい世界観の作品を作って行こうと考えている。



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遊園地           

☆ CGによる実験的旧作ではあるけれど展示をしたことがなかったこの作品も展示の予定。
  今後はCGによる制作は考えられない。




◎ 今年2月に訪れた時は残雪に埋もれ凍て着く、だだ広い一軒の古民家であり、無人の暗さも相俟って
迷宮が如くに感じ、ここで展示をする・・、ということが実感できなかった。
しかし、気がつけばもう来月だ。

◎ 『果樹園の狩猟のための9つの小品』という副題は、現代音楽タイトル風に気取ってみた。
「現代音楽」と言えば何十年前になるかな。
随分と『現代の音楽』 (NHKーFM) を録音した。
今もそのテープが (放送分にして10回くらいだろうか) あるのだけれど、今聴いて実に鮮烈に感じる。
また、この番組、上浪渡さんの独特な語り口を味わうために楽しみにしていたと言っても良いくらいだ。

◎ 時は同じくして80年代半ば。
自分の絵の方向性に煩悶していた頃、西武百貨店内にあった「アールヴィバン」 (池袋店の12階。今は無い)
は無知な俺にとっての言わば羅針盤であり、啓蒙の聖地と言えた。

内外の画集、美術書、そして区分けされた小さなスペースには現代音楽、前衛音楽のレコードに加え
名も知らぬ音楽集団やアマチュア・アーティスト達のカセットテープのコーナーもあった。
そのレコード、テープ、ほとんど全てと言ってもいいほど知らない俺にとっては未だ見ぬ宝石の如くに見え
美しくも奇妙なそれらに強く惹かれた。

ジャズ、ノイズ、インダストリアル、パンク、エレクトロニック・ミュージックそして詩の朗読・・・。
テープのスリーブも紙製、ビニール製、はたまた布袋入りと、各々の熱意と個性が強く感じられる。
そう、身銭を切っての芸術表現のその熱い意気は、ほんの小さなそのコーナーをまさに輝かせていた。


店は静かでいつも客はあまりおらず、奥のカウンターにはいつもTさんが居た。(20代後半か30代前半だったろうか)
理知的な顔立ちに、良く手入れされた髪と髭そしてシルバーフレームの細身の眼鏡がよく似合っていた。
Tさんは、望めば躊躇なくレコードのラップを切り、新品の盤をプレーヤーに乗せ針をおとしてくれた。
買う日もあったが3.4枚聴かせてもらいながら買わぬ日もそうとうあったと記憶している。

自身が音楽家でもあるTさんなのだが、ここには彼自身の手掛けたテープも置いてあった。
ギター、ベース、ソプラノ・サックスなど幾つもの楽器を駆使する、彼の奇妙な作品集を今も俺は大切に持っている。



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 ☆ 「HATAGО-YA」 というのがTさんのアーティスト名だった。
   この美しいデザインワークも御本人の手によるもので
   ギター、ベース、ウッドフルートそしてリズムボックスからなる
   シンプルな構成による奇妙な、だが今もってスタイリッシュ
   なこの音楽は何と表現すれば的確だろうか。

   うねるベースは重くダークで、そこに歩みのようなリズムが
   ゆっくりまつわりつく・・・。
   ジャズ、民族音楽、現代音楽を扱う店で働くTさんの詩的前衛室内楽
   とでも言おうか。
   深海魚音楽、暗室音楽・・・。
   いや、言葉足らないだろう。




ノルゲ

☆ 佐伯一麦の本は今まで書店で手にとっても食指が動かなかったけれど
  2015年に文芸文庫に新しく入ったこの「ノルゲ」を手に取ったのがつい先日だった。
  面白い私小説だ! が、どう面白いかは説明が難しい。が、面白い。
  楽しみに読んでいる。






◎ 今週のこと。


刷り上がったDMを各地に郵送したり、配布したり。
作品の完成も急ぐ。
来年制作予定の本のため各種作業をする。
その合間、酒はやはり欠かせず。
近頃細々つくったもの。以下。


・ 温度調整を忘れた冷蔵庫で水菜は凍てつき、葉は使い物にならない。
  その葉だけ落として納豆と和える。醤油、いりこだし、レモン汁で。
  5cmほどと、長めに切った水菜を蕎麦のようにすすると旨い。

・ 立ち読みした料理の本から。
  いんげんをゆで、2,3センチほどに切って明太子と和える。
  ここに醤油を2,3滴おとすと香ばしくなり一層良いようだ。

・ ひどい店に入っちゃったなあ。と思ったが料理はなかなかにおいしいのだった。
  西池袋のイタリアンバル。
  ここで教えてもらったもの。
  クリームチーズとピザソースを練り合わせる。
  そして玉ねぎとピクルスを細かく刻んだものを混ぜ込むのだが、これが網焼きした
  バゲット (食パンでもいいだろう)、クラッカーに塗って食べる。
  旨い。
  ワインやウイスキーのソーダ割りにとても良く合う。

・ 大根のステーキをつくった。
  コンソメ、砂糖、胡麻油少々とにんにく醤油でよく煮含めた大根を引き上げ、水分をとばす。
  ラード、バターで表面を焼く。(フライパンで)
  付け合わせはクレソン。

・ 蓮根と水菜、ツナのサラダ。
  マヨネーズ、レモン汁、サラダオイル、黒胡椒、砂糖、パセリでドレッシングも。

・ 海老とチンゲン菜を使い、クリームソースをつくり、クリームパスタ。

・ アスパラガスとマッシュルームの炒め物。
  薄切りの大蒜をたっぷり入れる。

・ パンケーキを焼いたりスクランブルエッグはKがつくってくれたが焼きたてのパンケーキは
  どれくらいぶりだろうか。実に旨い。

・ ゆうべ(10月17日)はひさしぶりにカボチャを買い、ポタージュをつくった。


 
 

メラニー

☆ 少し前。
   アマゾンでは在庫が無く、タワーレコードに問い合わせたら新宿店にあった。
   アナログシンセのほどよく絡み、影に沈み込んだような雰囲気が素敵だ。
   深夜良く合うジャズ。




カレーライス / おはぎ / うなぎ



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          『カレーライス』 (2016)  8×25cm
 
☆  ボールペンによる3作目 『カレーライス』 の一部分。
   同サイズのもう1点と共に、ワンフレームに収めて展示する予定。
   (場所は未定)




◯ 目黒の、初めて聞く名の画廊からグループ展の誘いがあった。
  こういった誘いは多々あり、言葉巧みに誉めそやし、とどのつまりは安くはない参加費を要求してくるのが大多数なのだが
  ここは送料自己負担のみ。
  作品を気に入ってもらえての誘いは嬉しくもあり 参加を決める。
  ただ、出展作品の調整に迷う。
  11月、札幌の個展のため未発表の新作は数点あるが、その殆どが過激な艶画であるうえ、小品なのだ。
  制作途中の「スフィンクス」が間に合えばいいのだけれど。





baraのコピー








4月8日 (金)

自衛隊基地に隣接するかたちでおおきな公園がある。
普段眺め通り過ぎていただけの、その公園に行ってきた。
芝地を覆いかける桜の木々の下に花見客は個々陣取り、その数は決して少なくはなく、でも、あれっと思ったのは
花見って皆こんなに静かだっけ?
誰も浮かれ騒いではいないけれど皆楽しそうに弁当を囲み、バドミントンに興じ・・、寝、喧噪も無く、ごみ一つとて落ちていない。

 夜になり花見客は散り、芝と桜の広場には殆ど人影はない。
基地反対側はうっそうとした木々に囲まれた遊歩道で、程よい街灯にベンチが照らし出されている。
そんな暗い木立ちから音楽が聞こえ、我々は興味をそそられた。
木々の向こうは見下ろす街の灯がきらめいている。
誰かがヴァイオリンを奏でていた。

 この日は他に蕎麦屋(夕方時だったためか客はおらず、贅沢にも囲炉裏端の席をしめることができた)
レストラン(ここのステーキは旨そうだ)そしてまさかあるとは思わなかったのがプラネタリウム。
児童館の中にそのプラネタリウムはあるのだが、幅広の螺旋状階段をのぼると、開け放たれた入口からドーム天井と
プラネタリウムが目に飛び込んできた。
無人。星空も無論投影されてはいない。
後日是非観にゆこうと思う。


プラ



5月15日 (日)

近頃の初夏のような暑さが引き、少々肌寒ささえ感じる今日。
昨日ささいなことで切った包丁での傷を見る。薬指。
腹が減ったので近所のコンビニへ行ったのが昼前か。
ハムとチーズのサンドイッチひとつ。こんなことはめずらしいことだ。
コーヒーを淹れ簡単な昼食とする。

 7月、11月と展覧会を控え制作、遅れ気味の進行だが無理はしない。できないし。
先日画材屋で買い求めたステッドラーの新商品である鉛筆の鉛筆以上の黒味が気に入り、調子は良い。
7月、目黒の展示はひとり150×100の壁面を与えられている。
まだ訪れたことのない画廊だが見た限り(ギャラリーのサイトで)真っ白な印象のそこは天井高く、広く、小品複数より
大作がよさそうだ・・、といっても俺のはたかが知れているが、、、。
「スフィンクス」100×80を出展することにする。

 今、派手で過激な直截的エロスを描きたい反面、アーリング・ヴァルティルソンのような肖像、それも奇妙な、レオノール・フィニ
の女性像、それも奇妙な、そういった作品を描き出してみたいとも考えている。

 3時間ほど制作をし、Kと家を出る。
芝の公園を抜けてゆくと一軒家のレストラン。この店にくるのはひと月ぶり。
今日ここで「ベリーレア」という焼き方を初めて知り、調べてみるとおおかた3種類であろうと思いがちな焼き方(ステーキの)
が6種類もあることと、単純な料理の繊細な奥行に驚く。
その後ビリヤードを1時間ほどし、帰宅。
ハイボールを飲みながら制作1時間ほど。




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☆  岡本かの子に次いで好きな尾崎翠の作品集が岩波文庫より2014年に刊行された。
   今は無き創樹社からのハードカバー本を愛読していたのだけれど、収録作品も違い
   読みやすいこともあり文庫も買い求めた。
  
   表題作もさることながら 『歩行』 『地下室アントンの一夜』 この二つ。
   少々奇妙な短編は、物語作法として一つの髄に達しているようにも感ずる。
   重箱にきれいに詰められたおはぎ。
   小豆の皮がところどころに輝く、まるまるとしたおはぎが目に見えるようだ。
   



5月16日 (月)

手元に置いておけば、なかなか終わりの見えない加筆をしてしまうのだが、描き込めば確実に充実してゆくその手応えは
一種の快感である。
かなり前の作品ではあるが「フェニックスの羅針盤」という作品に今大幅に手直しと加筆をほどこしている最中。

 ポップコーンをつくる。
小鍋に乾燥のトウモロコシを入れ、サラダ油、塩、化学調味料そしてバターを入れ、火にかけ揺するのだが、蓋をした小鍋
の中で弾ける音と手応えはなかなか小気味良い。
こりゃあ、んまい。

 夕食にKがゴーヤチャンプルをつくってくれたのだが、塩加減も良く存外旨い。
ゴーヤ、もやし、人参、木綿豆腐そしてスパム。香気の漂う湯気たつフライパンから白い深皿に盛ると彩りも良い。
へえ~、スパムを入れてつくるゴーヤチャンプルってこんなにおいしいのか・・。



5月21日 (土)


かぼちゃのポタージュをつくった。
鍋でかぼちゃを煮、マッシュポテトの要領ですり鉢でつぶす。
生クリーム、牛乳で伸ばし、コンソメを溶かした湯の入った鍋に、網で裏ごししてなめらかにしたその「かぼちゃクリーム」を入れる。

で、煮る。
これはいい出来だ。かぼちゃの自然の甘味が生きた手作りのスープは濃厚で実にうまく我ながら感心する。

 アトリエサード刊 『エクストラート』の連載記事を書く。
来月半ば頃発売のこの号で紹介するのはアメリカの画家。
まだ3回めで言うのも変だが、いちばんの気になる画家と言えばこのひとだろう・・、と思うくらいのアーティストだ。




soey.jpg

☆ アイスランドの女性アーティストであるソーレイ。
  このひとはピアニストなのだが、本作ではピアノは奥に姿を潜め
  展開される曲はまさにこのジャケットの如し、ダークでメランコリックなものが殆ど。
  クローネンバーグの映画音楽の担当である、ハワード・ショアのような
  静かに闇から湧き出るような不気味なシンセサイザーが印象的な一枚。




5月22日 (日)

トマト缶とトマトジュースの残りをもとにポモドーロをつくる。
そしてスープ。
ポルチーノはだいたいがクリームスープなので、あえてコンソメスープをつくった。
今日は疲れた。
昼はいつものサイクリングコースを散歩したのだが、気温が高いなか7キロ近く歩いたので疲れた。
しかし、舗装された細い堤、川面を眺めながらの気分は良い。
しかし、手作り感芬々たるカフェにも疲れた。
それはないでしょ、というカフェに疲れた。
でも散歩途中で食べたマックのハンバーガーはおいしかったな。


5月23日 (月)

ピーマンの肉詰めをつくった。
これは何年ぶりだろうか。
しかし、どうやらおいしく仕上がった。

 このところの気候で糠床の発酵が早い。塩と糠味噌辛子そして足し糠をする。
毎晩の酒の肴には糠漬けは欠かすことのできないものだ。
一時期中断していた床を、陶器の壺からホーロー引きの白の容器にして2年。
以前より漬け易くなったので世話も苦ではなくなった。
しかし、漬けるのはもっぱら胡瓜、大根、蕪、白菜、キャベツ、人参といったところで、じゃが芋とかアスパラとかピーマン
などは一切漬けなくなった。

 先日の昼、胡瓜の古漬けを刻み、塩昆布とともに入れ、焼き飯をつくった。
いちにち取り出さず、2日もすればたちどころに極上の古漬けになるこの季節。
それは酸味も塩味もかなり強くなり、焼き飯にはうってつけのものとなる。
細かく刻み、冷えたご飯とともに熱したフライパンに投じる。
そこに化学調味料少々と塩昆布、白胡麻、そして僅かな醤油をかけまわす。
そして炒め、皿に盛り、削り節と揉み海苔をふる。
こりゃ、んまい。
酒にもよく合う旨さだ。
つい、冷えた菊正をグラスに注いでしまう。

夜、調べものと制作。




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☆  好物でもある鰻を題材に、複数の作家が書いた短編を集めた作品集。
   となれば買わずばなるまい。
   中でも吉行淳之介、吉村昭は好きな作家でもあり買って正解だった。

   しかしこのところの鰻の高騰ぶりは困ったものだ。
   かつて贔屓にしていた紀文の鰻 (真空パック¥780)がなんと¥1580になってしまった。
   当時中国産のものを国産にしたから、とメーカーは言いたいんだろうけれど、中国産でいいから
   もとの価格に戻してくれ。
   ということで読めば確実に食べたくなる鰻。そんな本です。   


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Author:kiemqu
西牧徹/黒戯画世界

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