2018・1月。 2年ぶりの個展 ( 渋谷・初台 zaroff )

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     Gallery Zaroff 企画
     西牧徹個展(仮)



  ○  会期;2018年1月11日(木)~23日(火);画廊 珈琲 Zaroff(ザロフ)

     〒151-0061 東京都渋谷区初台1-11-9 五差路
     電話: 03-6322-9032

     開廊時間:open 12:30 - close 20:00(画廊), 22:00(喫茶店)
     休廊日:毎週水曜


  〇  ザロフに伺ったのは今月8日(木)のことだった。
     以前より案内状を置かせて戴く件でオーナーの石井さんとは幾度か電話で話したのみで
     お会いするのは初めてだったのだが、さしたる時間も挟まずお誘いを受け、企画展を
     即決して戴けた事には只々感謝するばかりである。

     展示にあたって今回思うところがあり、数点の新作を出し控えようと考えている。
     これは制作時間的に痛いが、やむを得ずのことだろう。良い新作を作ろうと思う。


  〇  とにかく、久しぶりの個展です。御興味のある方は是非、ザロフにお越しください。
     お待ちしております!
     以上、お報せでした。
     というわけで以下は今月のわたくし模様であります。
       







6月〇日

長年世話になっているSさんの家には初めて行ったのだが、所々に草原の残る住宅街で、なぜか美大受験当時の
80年代の小平付近を思い起こさせた。
玄関を入るとすぐそこは眼前が唐突に広がるフローリングの部屋であり、まるで雑多なラボラトリーといった様相だ。

無造作に置かれていた2体のラブドールは見たことのないタイプのリアルかつ精巧なもののようで驚く。
全裸。
しかし、ひどく誇張されたデフォルメに基づいて作られており、ほとんど蜂のようにくびれたウエストにアンバランス
に膨れ上がったバストは一種、畸形のようにも見えたが嗜虐的な衝動が湧き起こるのを抑えきれない。

どういうわけかSさんが姿を消すとやはり気になる。
ためらいつつ傍らに寄ると触れてみて、人体に限りなく近い柔らかさの質感にさらに驚く。
さすがに自立性の運動機能は無いものの、その眼球は動くものを追うようだぞ。

ついその「女体」に手を出し、すっかり酔ってしまった。
激しく抱きしめ、愛撫を繰り返した。
巧妙精緻に作られたそれらは驚くことに部位への愛撫の強弱に、あたかも人間のような反応をするのだ。
使用者の好みを見事なまで反映した反応、すなわち、声の強弱そして万化のセリフ。
過激な誘惑者に翻弄され、酔い、1時間弱ものあいだそのボディーを放すことができなかった。

その後ようやく理性が目覚め、何分かの経過後にS氏が戻ってきたのだが「郵便切手」を指定され、それを〇〇円分
用意できるならば一体譲ってもいいと言う。・・・、という夢から覚めたのが2日前のこと。

近頃、というか殆ど毎夜、記憶の残る夢は奇天烈な悪夢が大半で、夕べなどは御丁寧に悪夢の短編集にうなされる始末。
だが、この日は珍しく「淫夢」それも過激な。
しかし、夢の快楽というのは現実の快楽を遥か凌ぐというのは俺だけだろうか。



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        『湖上の駅』 (2017) 42x59・4     ケント・ボードに鉛筆



「蜂のようにくびれたウエスト」というのは今仕上げ中の絵の少女が夢に反映されたようだな。どうも。
蜂ほどではないにせよ、くびれたウエストを持つ少女は人工的な趣の無表情さでロリポップをくわえ、唇から
溶けたキャンディーを滴らせている、という絵で久しぶりにA2サイズという、自分にしては大判の作品になる。

等身大ではなくとも、向き合える大きさの少女画を描くというのはずっしりとした手応えを感じる。
全背景をムラのない漆黒で塗りつぶすのならば迷いも無いが、今作はそうもゆかない。
描いては遠ざけ、描いては遠ざけの繰り返しで全体のバランスをとるに手間取る。
湖の水平線と小島を描き込むかに迷っている。
や、描こう。






6月16日(金)


店内は広く、天井高く、大きなガラスの自動ドアが開き一歩入ると良い匂いがする。
畳、ゴザなどの井草だ。
もとゴルフ場ゆえに広大と言ってもよい広さのこのホームセンターには、仕事の合間などさしたる目的もなく来るが
おおいなる気分転換になるので好きだ。
しかし今日は敷布団を買いに来た。運び面倒も厄介と思ったが、見て、触って選んだほうがよいと考えて買いに来た。
客はまずいない寝具売り場をざっと見ると、あった。¥2980。わるくないな。
決めた。
しっかし、昔の綿布団と違い軽いなあ。


さて、午後の制作を終えたのが15時。雲行きがあやしい。猫に早目の食事を与え玄関に鍵。

17時の特急に乗ったのだが、まるで俺を濡らすためだけ、というような雨は「玄関→乗車」の間だけであった。
それもいちばんひどい降りの時歩いた。
失敗した小さなビニール傘はあまり役には立たず、雨を履いているような靴になってしまったのが気持ちわるい。
が、やれやれ、腰を下ろした特急。無人の7号車でよく冷えた微糖の缶コーヒーが旨い。

Kと18時に落ち合う。
アトリエサード編集長夫妻との呑み会は昭和遺産と言っても良い老舗の鰻屋だ。
まあ、若いひとはまずいない。
地下へのこの暗い階段を制覇して入店する未知の不安というリスクを背負いたくはない・・・、と普通は考えるだろうな。
(大袈裟かな?)

階段を降りると奥が小さなコの字カウンターであり、狭い通路挟んだ右手が10卓ほどの入れ込みの座敷となっている。
くまなくどこもひどく煤ぼけている。
カウンター上には泥鰌の泳ぐ水槽有り。
(しかし後ほど頼むと品切れだった。皆食べられてしまったらしい)

予約は18時半。しかし店内はもうほぼ満卓。
ここではそれでも一定のデシベルを崩すことのない本当の酒飲みが大半だから、素っ頓狂な声を張り上げたり、やたら手を
はたく調子者はまず、おらん。
心地よいざわめきと、安く旨い鰻の焼ける煙がたなびく天井を見上げることさえ楽しい。

編集長から新しい「エクストラート」を手渡された。
「キム・ディングル」というアメリカのすばらしい女性作家を俺は今回取り上げ記事にした。
自分には描こうと思っても到底無理な大胆で奇抜、そしてコケティッシュなロリータ・アートである。

「あさ開」を飲みつつ鰻の串はやはり旨い。
ここは最強である大井町の鰻屋とは違い串の種類も少ないがそれでも「かぶと、ひれ、きも、一口蒲焼」
タレ、塩いずれもおおいによろしい。(Kがかぶとを好んで食べることができたのには驚いた)
けっして広くはない座敷を切り盛りするのは小柄なおかみさんひとりで、気さくで精力的な接客に感心する。






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☆ 『ジャイブの帝王』という公演広告を朝日新聞に見たのがもう何十年前なんだろうか。
  このひとの声の伸びは変幻自在、伸縮自在のまるで太く強いゴムのようだ。何枚かのLPレコードとCDを持っているが
  久しぶりに調べたらとても魅力的なジャケットの盤を見つけ迷わず買った。
  90年代(と思う)ライブ盤を売ってしまったのが今となっては悔やまれる。







☆ 鉄道を使ったポルノ・ムービー。
  導入部がとても繊細で美しい撮影となっており、先を期待させる高揚感に満ちていた。
  制服姿の彼女もキュートだ。
  コンパートメントでの妖しい表情や誘惑の姿態がとても美しい。

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が、中盤以降の凡庸なポルノシーンに少々がっかり。
ポルノを観てポルノにがっかりというのもおかしな話しだが。。、

先も書いた通り、映画の導入部を思わせるせっかくの高揚感なのだから、欲を言えば少々不気味で
幻想的な列車内の光景などが加味されたエロスが展開されたらいいなあ・・・、という勝手なことを
考えてしまった。 
でも優れた短編ポルノであることは確かなこの映像、残念ながら正確なタイトルは不明。
こういったものがもっと観てみたい。






6月18日 (日)

今までは間違ったルールでのビリヤードだったことを知らされ愕然とする。
というわけで夕方、正式なルールでのゲームをKの解説付きで1時間半ほどやってみた。
お、緊迫感があるな。
初めてなので息詰まる感もあるが、なかなかいいではないの。

しかしここボーリング場の片隅にあるビリヤード台はどんどん台数も減り、どんどん片隅に追いやられるようだな。
ゲームはまだ不慣れなルールにより釈然としない感じなので、もとの「下品」かつ「幼稚」な無知ルールで最後の
ゲームをしめくくったのだが、待てよ?なんだかこっちの「低俗」で「野蛮」で「品格のかけらもない」遊び方のほうが
なんか単純で楽しいかもなあ。
(恥ずかしいので言わないが、おおかたのひとが想像に易いだろう)

今夜は麻婆豆腐をつくった。
なるべく手作りの料理を食べたい、食べさせたいと思っているので今夜の麻婆も「理研」とか「丸美屋」とか「味の素」
とか「ふじっコ」とか「寿がきや」とか「李錦記」とか「成城石井」とかその他のレトルトは使わない。
結果、それら食品会社の美味しさに劣ろうとも。

自画自賛じゃないけれど、まあ味はこんなものでよかろう、と思った矢先、とろみをつける片栗粉がないことに気づく。
しかし、小麦粉があることにも気づく。
これでもしっかりとろみはつくのだからね。
さあ、できあがったところでグレープフルーツ(ルビー)をたっぷり絞ったソルティ・ドッグをつくる。
ウオツカはフランス産、37・5パーセントをきっかり45mlを入れる。
摺りガラスのようになるまで冷凍庫で冷やしたグラスを、もちろんスノースタイルで。
ここで少々アレンジはトニックウォーターを入れ、夏向きのど越しの良さをねらう。

飲みながらアメリカ産90年代人気テレビドラマシリーズを観る。
不思議な話。
数か月もちまちまと観てきたこのシリーズだが、まだまだ先は長いぞ。
新シリーズもできたと伝え聞く。

見終え、麻婆お豆腐はなかなか評判がいいのであった。





 
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☆ 怪奇小説のアンソロジー。
  どこから読んでも楽しめる一冊で『陽気なる魂』 『マーマレードの酒』 『ボルドー行の乗り合い馬車』
  『遭難』 『列車』がに気に入り。特に『列車』はリドル・ストーリとして秀作だろう。

  どんなジャンルでもそうと思うが、読み手のあたまに瞬時に場面を閃かせてしまう達者な文章を書ける
  作家はすばらしい。
  それにしても訳者である西崎憲さんはすごいひとだな。














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西牧徹/黒戯画世界

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