5月・・・ 少女用ヴィーナスと壊れた甕

 

蓮

『蓮の探索者』  ( 2015 )  部分。 完成は再来週予定。







「風船画伯」
と、呼ばれた版画家を知った。
谷中安規という。

先生 (高校の時の教師) から電話あり、展示に誘われた。
白銅てい画廊、という画廊も知った。
怪奇色の強いこの版画家はおもしろそうだ。
このひとの、ある作品 (手彩色だろうか)を見て、萬鉄五郎を思い出した。

以降、今月の日記帳から何日かのこと。













5月4日 (月)




知り合いの 画家Tさんの所属する「国際幻想芸術協会展」にゆく。

毎年の開催展にも関わらず昨年と同一作品を出展している人が何人かいたことに驚き呆れ果てる。

世に名の轟く物故作家じゃあるまいし。



千葉から久しぶりに友人のKが来る。

T氏、G、H、そして球体関節人形作家の森馨さんと立体作家の菊地拓史さんの7人で飲みに行く。


ガード下「玉葱」という風変わりな屋号の店だ。裏、表にそれぞれ入り口があり間口はとても狭く店内は鰻の寝床。

味については評価できぬ。マグロが売りのわりには「?・・むう」という味。

二軒目はとりたてて個性の無い焼き鳥屋。この店で菊地さん以外帰る。Kは夜行バス。

我々ふたりで先ほど「玉葱横」の酒場に入ったのだが、ここは良い。珍味五種盛りのうち、ふぐこ。

これが本日最高の肴だった。





kamashi.gif

☆ LAのテナーサキソフォン奏者カマシ・ワシントン。
  なんと3枚組み。
  しかし、合唱隊の意味がまったくわからない。

  ディスク3枚目 『 re run home 』 これはなんと素晴らしい曲だろう!
  14分があっというまに過ぎた。硬質のこの緊迫感。かっこいい!






5月5日 (火)



カメラマンのSが来る。

車で来る彼はいつもリュックに詰めた寝袋持参だ。

宝焼酎ハイボールが我々の好み。軽くつまむものとしてバゲットを薄く切り、生ベーコンをのせ、アンチョビとオリーブ

のペーストを少々塗る。


すき焼き。

我が家のすき焼きは酒に合うよう、甘みは極めて少なくあっさりとした辛口の割り下。今夜は豚肉と鶏肉。

車麩を買い忘れ残念。

サクで買った鰹の刺身を切り、食台を敷いた畳で飲み始める。

すべて平らげたところで暗い夜の細道を歩きコンビニで氷を買う。

リビングのテーブルに場所を替え、冷えたズブロッカ。ソニー・ロリンズをかける。

「ところで」と彼は、俺の画集を見せてほしいと言う。

サインを求められ、画集を買ってくれた。Sは本来美術を愛好する者ではあるが俺の絵は好みではないはず、しかし

こういった人付き合いでの彼の律儀さが俺は好きなのだ。






5月7日 (木)



午前の制作を終え、自転車に乗る。

初めの頃は近所のつまらないルートを闇雲に漕いだ。

やたら、坂の多い土地柄。 膝にも良くないだろう。 そんな中、僅か足を伸ばせば素晴らしい自転車道路があることを

発見した。長い河の堤のうえを舗装路が23キロ、そして変化に富んだ眺望も素敵だ。


saikur.gif

☆ 平日も休日もそれほど変わり無く、悠々走ることができるのも魅力的な自転車道路。


P1020779.gif

☆ この遊歩道は別の場所なのだが、自転車道路が沿う河の上流際にある。
   たまに釣り人がいるのだが、ほぼ御覧の通り、行き交うひとは殆どと言ってよいほどおらず。




途中、持参の良く冷えたコーヒーを飲む。

場所は広々した芝の公園。ベンチのみがある簡素な公園。誰もいない。

実に清清しい気分に吹く風も爽快。注文した遠距離用のサドルが待ち遠しい。

家に帰ると、ほんの小さな革製のバッグを改造しカラビナをつけ、サドルバッグ代わりに装備する。


『蓮』 制作続行。





poum.gif

☆ 30年以上注目してきた敬愛の画家。
   一時はアンドリュー・ワイエスに匹敵する境地に達するかとも思われたが、最新の画集を見、その期待は
   潰えた。

   画家本人の、おそらくは衰えと思う。
   あれほど緻密、濃厚な画風が水彩スケッチ風ほどにもやや淡白な表現に変わり果ててしまった。
   というのは言い過ぎか・・。





5月15日 (金)



Sから電話あり「ルーヴル美術館展」を観にゆく。

チケットを知り合いから戴いたのだそうだ。さすがに美術の偉人たちが残したものだけあって多くの圧倒的技巧に

感動する、が、案の定ゆっくり鑑賞できるような状況ではなかった。

美術鑑賞をしている人々を鑑賞しに行ったような感じ。

好きなグルーズの「割れた甕」を目の当たりにできたことは素晴らしい体験ではあったし、予想よりも遥か大きな作品

だったことにも驚く。

やわらかな色彩の美しい、正に名品。




nina.gif

☆ 20年以上も前になる・・、『 FMトランスミッションバリケード』 で、かかった時は誰か判らなかった。
   しかしスクリーミン・ジェイ・ホーキンスの原曲よりもいいな、と思ったものだった。

   『i put a spell on you 』
   演歌、ブルーズの世界だ。
   聴き込めば聴き込むほどに味の出る名曲に夜更け、酔う。






銀座。

カメラ店を廻りたいというSに付き合う。銀座はカメラ店多いのだなあ。

その後「ヴァンピックル」へ。俺は数年ぶりだ。ここは予約をしなければまず入れない。

今日は店明け前に頼み入ることができる。


「秋刀魚の燻製」を頼み実に旨い一品だったが、つけ合わせのポテトサラダがまた素晴らしい。

どう素晴らしいかと言うと、マヨネーズを使わずにワインビネガーで練られていたから。 

旨い!是非真似しよう。


シェリーを2杯とワインを1本空け、新宿へ。

二軒三軒と廻ると時間は早10時半。 締めはバーでズブロッカをロックで。


深夜。

家に帰ると猫は寝てる。

「2本でセット」 とでも言うかのよう脚がきれいに揃っていた。


新作の作業を1時間ほど続行。







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西牧徹/黒戯画世界

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